戦前の國學院には金田一も折口もいたので、北から南から言語学的な観点からも、民俗学的観点からも、民話に関心を持ったひとが進学して、こうした研究をしてきた。
そういうわけで、琉球にもアイヌにも詳しくないし関心がなかったわたしも、自然とやはり気になるのである。
岩波文庫は日本語表現に大きな影響を及ぼした文物をちゃんと解説を付けて残してくれるのが助かる。
開高健が文語体の文章で、近代で一番素晴らしいものという評価をしていた文語訳の聖書を、いまも出してくれているのは岩波文庫なのである。
「求めよ、さらば與へられん。尋ねよ、さらば見出さん。門を叩け、さらば開かれん。」とか、やはり、名訳なのだろうなという気がする。いまでもみんな、たまにこれを口にしたり引用したりするわけだし。
@ohmitakaharu 先程の國學院の話、羨ましい限りです。私は文献学から始まってとにかくテキストを愚直に読むことしか教わらなかったので、どうも折口の学のようなスケールの大きい話は聞かずじまいでした。
聖書の文語訳、気になります。それはマタイによる福音書ですよね。少し調べましたが、名訳と評価されたのは『文語新訳聖書』や『文語訳旧約聖書』のシリーズでしょうか。